映画「ディザスター・アーティスト」

こんにちは!副住職です‼︎

先日、「ディザスター・アーティスト」という映画を観ました。

情熱はある、何故かお金もある。しかし才能がまったくない男のお話。

俳優を夢みるグレッグはある日、トミーウィソーという同じ俳優を目指す男と出会う。
同じスター俳優になる事を夢みた2人はいつしか意気投合。俳優の道を目指すべく2人はロサンゼルスへ向かうが現実は厳しかった。
オーディションにまったく受からず苛立ちと焦燥に苛まれる2人。そんな時、何故かお金を持っているトミーウィソーが一言「映画に出れないのだったら映画を作ってしまえ‼︎」とグレッグにトリッキーな提案をする。
ここから2人は映画製作に取り掛かります。シリアスな男女の恋愛物語を書き上げたトミーウィソー。脚本は完成!後はカメラやスタッフ、エキストラを雇い、いざ撮影!
しかし映画製作はズブの素人であるトミーウィソー。撮影はトミーウィソーのやりたい放題でスタッフとは噛み合わない。さてさて、この映画製作はどうなる事やら・・・。

このディザスターアーティストという映画は2003年に実際に公開された「ザ・ルーム」という作品の制作の裏側を描いています。
で、この「ザ・ルーム」という映画、公開当初はあまりの出来の酷さに(俳優人の演技の下手さ。ストーリーの破綻などなど、粗を探せばキリがないほど)酷評の嵐だったそうです。

ですが、酷さも突き抜けるとカルト映画として多大なファンがつくというもの。この「ザ・ルーム」という映画、今ではカルト映画として燦然と輝いているそうです。

この「ザ・ルーム」の制作を描いた「ディザスターアーティスト」本当に面白かったです。要はコメディ映画なんですけど、情熱とお金があるのに才能がまったくないトミーウィソーという人物が魅力的なんです。良い意味でも悪い意味でも。

最初は19才のグレッグに同じ歳だと言い(明らかにグレッグより年上)。私はアメリカ出身だと言い(明らかにアメリカ出身ではない)。本当に素性の分からない変わった人物だなと思いながら、中盤、撮影に入ると周りにの事など意に介さず、スタッフや演者への配慮の無さに腹が立つ。だが、終盤、やっとこさ映画の上映に漕ぎ着けたのに、観客の反応はすこぶる悪く、シリアスな話なのに笑いが起こる始末。そんな反応に自分は馬鹿にされているんだと落ち込むトミーウィソー。なんだかね、最後はこのトミーウィソーが愛おしくなってくるんですよ。

それにしても、何かにガムシャラに自分の好きな事に頑張っている人は本当に魅力的だなと。そんな人を笑ってる側に自分は立っているんではないのかと・・・。ふと「桐島、部活やめるってよ」を見た時と同じ感情が湧いたひと時の映画体験でした。


「ディザスター・アーティスト」

  監督:ジェームズ・フランコ

  脚本:スコット・ノイスター

  出演:ジェームズ・フランコ

  公開:2017年

  時間:98分